7月22日 においかいでもいいですか(犬の)?

























犬の散歩をしていると、
正面から素材のよさそうな黒のワンピースを着たご婦人と、エスカレーターで短大まで行きそうな女子中学生が「きゃ〜、かわいい♥」と近づいてきました。


うちの犬は人間好きだし
そういう感じで近づいてくる人間にはとくに「イエ〜イ!」って感じで自分からじゃれていくので、この母娘もさらに「きゃ〜♥」と興奮。

「犬飼ってるんですか?」と声をかけてみると
「うちもヨークシャーだったんです」と母。

たまにあります。過去形。

「17歳だったんです」とさらに。
よく見ると二人ともちょっと泣きそうな顔。

ついには「においかいでもいいですか(犬の)?」と母。

「どうぞどうぞ」の僕の返事を合図に、いきおいよく犬に顔をうずめて、17歳で逝った愛犬を五感で呼び戻したい母。

どちらかというと母の方がペットロスが重いようで、
「うちの娘は新しい犬飼いたいっていうんですけど、私はそんなに気になれなくて……」と。
娘も母の気持ちを案じている様子。

「ありがとうございました〜!」と笑顔で去って行く母娘。



うちの犬はというと、黄色い声で遊んでもらって匂いもかがれて上機嫌。
きっといいことしたんだよ、犬よ。