12月8日 かぐや姫の物語

かぐや姫の物語 観ましたよ。

すごい。
約1000年前に書かれた日本最古の物語のあらすじに、現代日本人の持つ感情を入れ込んでいます。
最終的なテーマとしては「風立ちぬ」と同様“生の肯定”なわけですが、「風立ちぬ」よりももっと強烈にそれが伝わってきます。

生きるということがどういうことなのか、どうして死ぬことよりも生きていることの方が善いことなのか。最後にそれらがバンッと眼前に提示されます。


正直「風立ちぬ」ではあまり絵の力というのは感じられなかった。
宮崎駿のイマジネーションの凄さは感じましたが。
 
しかし「かぐや姫の物語」の絵の力は凄い。
死力が尽くされたのがよくわかります。

CG技術に頼らない手描きの絵がこんなにも愛くるしくなまなましくおそろしく動くのを見られることは、とても衝撃的でうれしいことだと思いました。
たぶん100年前にはじめて映画を観た当時の観客の驚きに近いものがあると思います。


あと、プレスコ だからなのかわかりませんが、声優さんの素晴らしさがハンパないです。
地井さんの声はすんんげえいいんですよ。泣いちゃいますよ。
かぐや姫役の朝倉あきのうまさにもびっくり。歌もうまい。


これは世界中の人に見てもらいたい。ぜひ評価されたい。自分のことのように誇らしい気持ちになりたい。

異常な監督と異常なプロデューサーがザックザックと金を使いまくって完璧主義を形にした映画なんてもう二度と生まれないかもしれない。
いや、かもしれないじゃない。
もう絶対ない。

だってコケてるらしいから。

だからこそ世界で評価される必要があるのだよ。