映画『デトロイト』

映画『デトロイト』

2017年公開。2017年は今作の題材である〝デトロイト暴動〟からちょうど50年。
南部から北部(デトロイト)へ逃げてきた黒人がやっとここで幸せに暮らせると思ったらここでもひどい人種差別に遭い、溜まっていた不満が暴発したのがデトロイト暴動。


四コマ映画『デトロイト』









この映画では5日続いたこの暴動のある夜に行われた白人警察官による黒人青年虐殺事件を、関係者への取材を元に構成したもの、とのことです。
言ってもまだ50年前のことなので命拾いした方々は未だご健在なわけです。
(日本版の公式サイトにインタビュー動画がありますね)

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こういう映画でこんなことを書くのは憚られるんですが、面白いんです。映画として。
同監督の『ハートロッカー』や『ゼロ・ダーク・サーティ』同様メッセージは重いんですが、普通にハラハラドキドキしちゃえるんです。。

構成がうまい。
最初の10分でズババッとスピーディーに初期設定と方向性を説明。
で、人物紹介しつつじんわりじんわりと最悪な方へ。
そして、噂の40分間ノンストップの〝死のゲーム〟。
からの、巧妙な法廷劇。。


ノンフィクションならではの「被害者は歌手を夢見る青年たち」という設定。設定じゃないんだけど、、事実だから。
フィクションだったらあざとすぎるけど事実だから。。
警官に銃を突きつけられて歌わされる聖歌がめっちゃくちゃうまいって言う。。


俳優が全員素晴らしいです。しかもほとんど若手。

ジョン・ボイエガは、警察と黒人市民との板挟みに遭う地元警備員を持ち前のカリスマ性で演じてました。
後に第1級殺人の容疑をかけられるシーンでの恐怖の演技も素晴らしくて観客誰1人として他人事とは思えなかったことでしょう。

この映画で日本でも人気スターになるであろうアルジー・スミス、警官に疑惑をかけられて地獄の尋問を受けるハンナ・マリー、ギリギリのとこで正義を守る州兵を演じるオースティン・エベール。
さらには、アベンジャーズのファルコン役のアンソニー・マッキーもいて、実録映画をいう枠を超えた演技対決にもなっていて、映画的な面白さにも満ちています。

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そして、まぁウィル・ポールターの怪演ですね。。一っっ番最っっっ悪な警察官を演じてますが、まぁ怖いですよ。最悪。
『なんちゃって家族』の童貞クンが。。

この映画観てると、ちょっと手が震えるくらいの怒りと恐怖が生まれまして、それをぶつける相手がウィル・ポールターのはずなんですが、それが出来ない。。
この人に怒りぶつけたってなんの意味もないと思わせる〝無知〟っぷり。。
後半ほとんど〝アホ〟みたいな表情をしてるので、会話をしたり感情のやりとりができる気がしない。
普通のエンタメ映画のラスボスだって結局は話が通じる人であった欲しいんだけど、この警官の無知っぷりはものすごくて負の感情の落とし所として機能してくれない。。

これは現代にも通じる何かを象徴しているのだと思います。


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エンドロールに流れる「It Ain't Fair」(フェアじゃない)も良い。
当時デトロイトでヒットしていたモータウン風の曲に現代のラップを掛け合わせて、けして昔話ではなくて今も続いている問題であることを歌っています。単純に曲もかなりかっこいいです。



四コマ映画『デトロイト』

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