『いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち』

才能&能力無駄遣い!最高の頭脳が最低の状況に!

ギリシャから始まった欧州危機でイタリアも不況になった。
有能の学者たちも失業したり、賃金が下がったりして、外国に職を求めて国外へ。
優秀な頭脳が国外流出してしまうのは大きな問題だが、引き止めておく財源がない。。


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第二次大戦に後に作られたイタリア映画には傑作コメディ映画が多い。
辛い状況にあってもそれを笑いに変えようという意識がイタリアにはあるそう。
今回もまさにそう。
辛い状況だからこそ笑える最高のコメディ。


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四コマ映画『いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち』→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2020

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失業した学者たちが、生活のために「合法ドラッグ」の製造と販売をして
逮捕されてしまった、というところから物語はスタート。

警察からドラッグ捜査のために力を貸して欲しい、と頼まれて学者10人が再集結してそれぞれの知力を活かして「大きな陰謀」を暴いて行くという痛快な話。


学者それぞれが活躍したりしなかったりするのが面白い。自分の特技を活かして活躍したいんだけど、ほとんど必要な知識の方が多いわけで、、その辺の扱いの軽さもうまい。


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監督自身が「自分が好きな映画のコラージュのような映画を撮りたかった」と言っていたように、確かに観たことあるぞ!と思うシーンが多い。

多くは『ダークナイト』ですね。トンネルの研究室は、ブルースウェインのだだっ広くてちょっと天井低い部屋に似たデザイン。

電車の上でのアクションは『007』かな。でも貨物列車だからスピードはだいぶ遅い。。

あと画面の色彩設計は『ゾディアック』かと。必ず画面のどこかに黄色が入っているのは『ゾディアック』と同じ。
全体的には彩度は暗いんだけど、黄色などの明るい色をわざと配置することで画面が印象的になる。
特に黄色は〝注意〟の色なのでずっとハラハラさせられる。


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社会問題を扱っていていろんな社会風刺が入っているけど、とにかく痛快なので難しいことはないです。

また、学者が10人もいたりすると名前やキャラを覚えるの大変だったりするけど、セリフが上手なので物語を進めがらもそれぞれキャラクターを表現できてるから自然と頭に入ってくる。

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こんなに劇場に笑いが起こるのも珍しいってくらいにウケてましたよ。どんどん声出して笑いたい雰囲気にしてくれる。

3部作ですので他のも早く観たくてしょうがない。早くコイツらにまた会いたい!

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四コマ映画『いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち』→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2020