映画「僕たちは希望という名の列車に乗った」

僕たちは希望という名の列車に乗った












実話の映画化。


1956年、東ドイツの高校に通うテオとクルトは、列車に乗って訪れた西ベルリンの映画館でハンガリーの民衆蜂起を伝えるニュース映像を目の当たりにする。
クラスの中心的な存在であるふたりは、級友たちに呼びかけて授業中に2分間の黙祷を実行した。
それは自由を求めるハンガリー市民に共感した彼らの純粋な哀悼だったが、ソ連の影響下に置かれた東ドイツでは“社会主義国家への反逆”と見なされる行為だった。
やがて調査に乗り出した当局から、一週間以内に首謀者を告げるよう宣告された生徒たちは、人生そのものに関わる重大な選択を迫られる。
大切な仲間を密告してエリートへの階段を上がるのか、それとも信念を貫いて大学進学を諦め、労働者として生きる道を選ぶのか……。


(公式サイトより引用/http://bokutachi-kibou-movie.com/about.php)

わかりやすかったの引用しました。。
一回自分でも書いてみたのですが、、全然うまくまとめられなくて。。


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四コマ映画「僕たちは希望という名の列車に乗った」 → http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2298 


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当初こんなに大変なことになると思ってないのは観客も同じ。
「黙祷したくらいで…」と舐めてかかってると
本当に恐ろしいことになっていく。。


学生たちの反骨心すら見逃すことができないほど
当時の東ドイツは複雑で不安定で弱かったことがわかります。


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ある学生の叔父の
「君たちは国家の敵だ。
なぜなら自分で考えるからだ」
という言葉が印象的。

弱い国家ほど、国民には愚かでいてほしいと願うもの。


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自分で考えることの大事さ。
自分で考えることが許されることの大事さ。

何十年も前の出来事だけど、
世界の潮流的にも完全にタイムリーなテーマですね。。



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地味な話だけど、緊迫感が凄い。。

若手俳優の演技力の高さもあってサスペンスの演出が全部うまくいってる。

ほとんど人間性を失ったロボットのような学務局員。
自らのナチスからの圧政に苦しめられてきたのに自分がまた同じことやってる国民教育大臣。
自分も反政府運動に参加した経験から逆に息子には余計なことせずにエリート街道を進んでほしいと願う父。

など、複雑な東ドイツを表現するのに最小限のキャスティングで
この事件を多面的に描いています。


「列車に乗った者」だけでなく「列車に乗らなかった者」も描いているので
この映画には実話としての力もあるし、
エンタメとして深い物語性もあります。


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四コマ映画「僕たちは希望という名の列車に乗った」 → http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2298

映画「ブラインドスポッティング」



8/30公開映画
『ブラインドスポッティング』


はい、来ました。必修映画ですよ。
必ず履修すべき映画でございますよ。

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痛快バディものの雰囲気をプンプンさせておきながら
なかなかに入り組んだ黒人差別映画でした。

近年増えている警官による黒人殺人事件。
丸腰の黒人が白人警察官に殺される事件が多発し、しかも無罪になるという恐ろしい現状。。

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四コマ映画「ブラインドスポッティング」→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2307

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BSドキュメンタリー「警察官に殺される ~相次ぐ黒人殺害事件~」(2015)
http://www6.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/?pid=161026
によると
「統計によると、アメリカでは週に2人のペースで非武装の黒人が警官の安易な発砲や過剰な自己防衛によって殺されている。」
とのこと。。。

めちゃくちゃじゃん。。

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コメディとして面白いし、心理サスペンスとして面白いし、演技も映像もかっこいいし、怖いし、苦しいし、涙も出てくるし、映画の構造や撮影にも感心します。
しかも95分という切れ味!

ですが、、
僕にはお手上げです。。

この映画について的確なことを語れる自信がまるでありません。。

人種差別とブラックカルチャーと言えば宇多丸さんのエリアだと思いますので
宇多丸さんの解説を待ちましょう。

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四コマ映画「ブラインドスポッティング」→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2307

ネタバレしない 映画『イソップの思うツボ』








2019年8月16日公開映画
イソップの思うツボ

『カメラを止めるな!』の制作前から企画が始まっていたという、この『イソップの思うツボ』。

3人の監督(『カメラを止めるな!』の監督の 上田慎一郎、助監督の 中泉裕矢、スチールの 浅沼直也)で一本の長編映画を撮ったもので、
ひとつの物語を3人の若手女優(石川瑠華 、井桁弘恵、紅甘)の視点で描いています。

カメパート、ウサギパート、イヌパートに別れてると考えていいと思うんですが、
青春胸キュンテイストで始まってどんどんテイストが変わっていって
一本の映画としてはなかなかの振り幅。。

3人の監督の個性を発揮した結果でしょう。


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ネタバレしない四コマ映画『イソップの思うツボ』→https://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2304

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ひとつ目のパートは〝キラキラ映画〟っぽい雰囲気なんですが
引っかかるポイントがいくつかあるので
「裏で何が起こってるのかがこのあとで暴かれるんだろうな」というワクワク感は
『カメラを止めるな!』の第一部を見てる時の気持ちと同じですね。


映画「アメリカン・アニマルズ」

アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)




実際にあった、大学生4人による稀少本強奪事件を、本人たちの証言を元に映画化。
若手実力派たちが演じるし、本人たちのインタビューも挿入されるというかなりの異色作です。


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四コマ映画「アメリカン・アニマルズ」→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2297


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音楽も映像もカッコイイ!
演技も素晴らしいので、自分がこの4人の仲間になっちゃったような気分で観れました。

そうするとホントに怖い。。
取り返しのつかない方へ、〝向こうへ〟行ってしまう瞬間の、あの恐ろしさ。。


途中で一回、映画が終わりかけるんです。
僕はあそこで終わったとしても十分面白かったし
それはそれでなかなかに強烈なメッセージを発すると思って
「イイよ、ここで終わっても!」と祈るように観てましたが、、
終わらないんですね。。

実際の事件ですからね。。。

本当に恐ろしい。。


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ご本人4人の証言が食い違う箇所もあるんだけど
そこもそのまま映像化。。

だから「真実に基づいた物語」ではなく「真実の物語」。

記憶が曖昧なら、そのまま曖昧に描く。このリアリティ。


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愚かしいんだけど彼らにとっては切実な渇望が、
この犯罪を引き起こす原因なわけだけど
正直、すごく理解できる。

4人っていうのも最もちょうどイイ人数だったのかも。

5人だったら多すぎて意見が分かれて空中分解したかも知んないし、
3人だと一人一人の荷が重すぎて途中で潰れていたかも知れない。

4人という人数はスムーズにことを進められる人数だし
責任をちょうどイイ感じ分担できたんだと思う。


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この実話としての重さや身につまされる感じもこの映画の魅力だけど
撮影もすごく工夫してあって、

ひとつの会話をしながら
車の中、店の中、そして車の中に戻る、と場所を変えていく。

観客が飽きないという利点もあるけど
多分「記憶の曖昧さ」の表現かなと思いました。

撮影方法が映画の内容と合致していて、監督素晴らしい。


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で、何より素晴らしいのは
「アメリカの鳥類(American Animals)」に描かれている鳥の絵。


彼らにとってはマクガフィンでしかなかったけど
この鳥の絵がどれも本当に素晴らしい。

実物大に精巧に描かれてるんだけど迫力がものっっっすごい。

映画の中も頻繁に出てくるけど、
この映画の中の要素の中でこの鳥の絵が一番素晴らしい。
ちゃんとそうなるように撮影をしてる。



「自分たちは特別じゃない」と思っている学生4人と
あっっきらかに特別な存在に見える鳥たちが強い対比になってる。
完全に素晴らしい!


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四コマ映画「アメリカン・アニマルズ」→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2297