ロバート・ゼメキス監督新作 映画『HERE 時を越えて』〝ここ〟にない物語を…

 



HERE 時を越えて(2024年製作の映画)Here
上映日:2025年04月04日
製作国:アメリカ
上映時間:104分
監督 ロバート・ゼメキス
脚本 エリック・ロスロバート・ゼメキス
原作 リチャード・マグワイア
出演者 トム・ハンクス ロビン・ライト ポール・ベタニーケリー・ライリー ミシェル・ドッカリー




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この映画の紹介イラスト描かせていただいております!

https://www.youtube.com/watch?v=48LqmiUUn8Q&t=82s


原作はリチャード・マグワイアのグラフィックノベル『HERE ヒア』。

2016年刊行。オールカラー300ページ。4000円+税。

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↑このように過去現在未来が紙面上に同時に存在する構成になっています。
カメラ位置は固定。
極過去から鬼未来までカメラに映った全てを描いており、
時間と空間、つまりは〝存在〟を描いた傑作グラフィックノベルです。


映画版は〝現在〟が起点

原作では「紀元前30億50万年から22175年まで」が描かれていますが、
映画版では終着点は現在です。

原作は22175年という鬼未来まで出てくるので、〝現在〟という起点がぼやけているんですが
映画版では〝現在〟が強調されて感じられます。

しかも〝ここ〟という場所も当然強調される(というか〝ここ〟しか映ってない…)。

つまり「2020年代」の「アメリカ」が起点の映画です。
さらに「主演トム・ハンクス&ロビン・ライト!」って名打ってるってことは、
「2020年代」の「アメリカ」の「白人家庭」が起点です。


〝ここ〟に映っていない人や出来事へ

〝ここ〟を2時間映しまくるってことは
〝ここ〟に映らない人や出来事も同時にとても強く意識させられます。

この固定カメラに映ることを許可された人や出来事と
許可されなかった人や出来事にはどういう差異があるのだろうか、と。

『HERE in Asia』とか『HERE in Polynesia』とかが作られていくといいですよね!