水の中で(2023年製作の映画) 물안에서/In Water
上映日:2026年01月10日
製作国・地域:韓国
上映時間:61分
監督 ホン・サンス
脚本 ホン・サンス
出演者 シン・ソクホ
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◼️ホン・サンス監督映画は捉え方が自由
観る人が自由に感じ取っていい、というのはホン・サンス監督自身の言葉。映画は観た人のもの。
映画は正解がある狭苦しいものじゃない。
映画は〝読み解き合戦〟に使われる格好のコンテンツじゃない。
それが嬉しい。
◼️ピンボケだけじゃない複雑な物語
全編ピンボケってのがこの映画の最大の特徴ではあるし、
これか映画史の中でも唯一かとてもとても珍しい一本だと予想しますが、
けしてそれだけの映画ではない。
登場人物が少なく上映時間が短い割に、走ってる物語が多い。結構複雑。
特に主人公が青臭くてめんどくさい。つまりそれは青春。
これは青春映画。
衝撃のラスト!も厨二病的と言えなくもない。
「はいはい、もういいから…」って感じもするラスト。
あぁ、青春。
◼️ピンボケの意味
宣伝コピーは「ぼやけたままでいい」。
ま、わかるんだけど、僕はむしろ逆に捉えました。
「わかったつもりで生きてんのかも知んないけど、結局こんくらいしか見えてねぇからな」と言われた感じがしました。
結局この主人公は誰のことも見ていない。自分だけ。自分の世界だけ。
ゴミ拾いの女性も本人のことは見ていない。
ゴミ拾いの女性に惹かれる自分の純真さに酔っているだけにも見える。
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「幽霊がはっきり見えたら頭突きして殺すんだ
はっきり見えたら明確になるだろ?」
***
最近「解像度を上げろ」という言葉をよく見聞きしまして、
まぁその必要もあるんだけど、
解像度上がってる気になってるのは怖いなぁとも思う。
解像度を上げる作業と共に「結局全然わかってない」と自省もしとかないと、と思う。
◼️映画『すばらしき世界』のピンボケシーン
あと思い出したのは『すばらしき世界』のピンボケシーン。
主人公が「わぁ、俺今すげえ幸せだ〜〜」ってなるシーンは主人公以外の背景はピンボケになる。
確か夜の街並みで街頭がキラキラして綺麗なシーン。
しかしそれこそ主人公が解像度を下げて自分のことしか考えなくなったからこそ背景がボケてキラキラになった、と僕は理解しています。
『すばらしき世界』の主人公は解像度を下げて自分だけ幸せを手にしたことに罪悪感を感じるのですが、
『水の中で』の主人公は世界がピンボケになっていることすら気づいていない。

