映画『恋はデジャ・ブ』(1993)タイムループ物の祖っ!

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 恋はデジャ・ブ Groundhog Day 上映日:1993年10月23日 / 製作国・地域:アメリカ

監督 ハロルド・ライミス 出演者 ビル・マーレイ アンディ・マクダウェル

四コマ映画『恋はデジャ・ブ』





何度目かの『恋はデジャ・ブ』やはり名作


原題の「グラウンドホッグ・デー」はペンシルベニア州パンクスタウニーという田舎の小さな街で毎年行われる「冬眠中のウッドチャックが巣穴から出て、影を見るかどうかで春の到来を占う行事」

映画内のウッドチャック(主役と同じ名前フィル)は、影を見たので「春の到来は遠い」という結果になる。そして、主役のフィルも田舎町の冬のある1日に閉じ込められることになる。

ちなみにこの映画のおかげで「グラウンドホッグ・デー」自体が「また同じことの繰り返し」という意味の言葉で使われ始めたとのこと。

そもそもそういう意味合いはなかったのに、何度も繰り返すその1日を「グラウンドホッグ・デー」に設定した脚本監督のハロルド・ライミス天才!っちゅー話。

ループ2回目ですぐ気づく!

フィルは1日を繰り返していることに2回目ですぐ気づいて対応し始める。これがさすが。
映画の登場人物がタイムループになかなか気づかない…っていう時間が本当に僕は嫌い。早く気づいて早く動いてと思う。

1993年の映画のこのスピーディーさですよ。さすが傑作。

「ナルシシズムから無私へ向かう旅」

監督はこの映画のテーマを「ナルシシズムから無私へ向かう旅」と説明してる。

共同脚本家のダニー・ルービンは、そもそもの発想は「ものすごく長く生きたら、人間はどう変わるのだろう?」という思考実験だったと。

思考実験の結果としては、自分がゴミのように思っていた田舎町のつまらない人々の名前を一人一人覚え、一人一人を毎日救うという善行をするようになるだろう、となったわけですね。

ケガをしても死んでもどうせ朝になれば全員元通りになっているのに、この数時間でも苦しませたくないからなのか、救える人全員を救うようになる。きっと人間はそうするであろう、と。

「改心からの幸せ」パターン

悪い人間が苦しい目に遭って改心して善人になったらそこから脱出、もしくは幸せになれる、という物語パターンは童話や宗教物語でも先史時代からありそう。

ただ、タイムループから抜け出す鍵として「改心」を使ったのは『恋はデジャ・ブ』が初??

あ、でも「改心したからタイムループ解けました!」と明示もしてないか。

90年代のアメリカ映画の色彩

1978年生まれの映画好き少年からすると、1990年代のアメリカ映画はどれも青春の映画。
そして、どういうわけかこれらは色がちょっと薄い。ちょっとグレーがかった淡い色なんですよ。
これを見るとちょっとジーンとしてしまう。

主演ビル・マーレイ アンディ・マクダウェル

この映画でアンディ・マクダウェルの魅力は全然引き出されてはいない(正直誰でもいい役…)。
もちろんアンディ・マクダウェルは素敵なのだが。

そもそも『恋はデジャ・ブ』という邦題がついてるけど恋愛要素はそんなに強くない。
フィルがリタをそもそも好きだったという描写は皆無だったし、1日を繰り返す中でリタの素晴らしさを知って好きになっていった感じもない。

「美人ディレクターと一夜を過ごしたい」というクソ理由から始まって「まぁ意外と気が合うなぁ(他にいい女もいないし)」程度にしか見えない。

ビル・マーレイのシニカルな困惑顔を映画の根幹、そして推進力として「人生(恋愛も含む)」を描いた映画なのでしょう。

ちなみにビルはこの映画を哲学的でシリアスを強調したい映画にしたかったらしいけど、
監督は「とは言え観客が笑えるコメディ映画にしたい!」と対立して結構ケンカした模様。

これが結果とても良かったかと。
監督はこの映画全体をコメディのシステムで包んだ。
主演俳優はいわゆるコメディ演技で軽く演じるのではなく真剣に怒り、悩み、困惑する男として演じた。
それが観客にとってはより面白いコメディになって、しかも哲学的なメッセージも受け取って、傑作コメディとして現代でも受け継がれて……………る???

そういえば、「る」?

若い人は知らないのでは??


2026年のGuardianのタイムループ映画ランキングでは、いまだに『Groundhog Day(恋はデジャ・ブ)』が1位とのこと。
しかし、若い人がどれだけ見てるかは謎だなぁ。

そして、これだけタイムループ映画が乱立している中で「この映画が始祖なんだよ」って勧められても「は、はぁ…」ってなるよね。。自分が若い時そうだったもん。。